【必見】怖い話22連発!!!

怖い話

黄色い長靴

私が4才の頃。
夕暮れ時に近所の子供達と道で遊んでいた。

右手が県道、左手が御霊道。分岐点に柿の木がある。
その木の下に、男の子がひざをかかえて座っていた。
いつからそこにいただろう、3歳くらいだろうか。
私は気になった。

皆には見えていないのだろう、姿がぼんやりしている。
この世の者じゃない。
口をきいてはいけない。
わかっていたけど、気になった。

1人帰り、2人帰り、皆いなくなるのを見送った。
思い切って話しかけてみる。

「だあれ?」
黄色い長靴だけがはっきりと見える。
「どこの子?」
男の子は路地を指さすと立ち上がり、向こうへと走って行った。

路地の向こうは行き止まり。家が一軒あるだけだ。
8人も子供がいる家。

「みのりー、みのりー。」
ばあちゃんの呼び声に振り返った。

「それと話したら、いかん。」
怖い顔で言われた。

昨日、その路地の家で8人兄弟の一番下の子、マーちゃんが病院に運ばれた。
「栄養失調だって。あー、なんで気付いてあげなかったんだろう。」
救急車を見送りながら、母さんが辛そうに呟いていた。

マーちゃんの家には父親がいなかった。
どうしていないのかまでは、子供の頃のことだからわからない。
ただ、ひどく貧しい家だった。

それから1週間ばかり過ぎた頃、柿の木の所に黄色い長靴の子供がいた。
姿ははっきりしている。

「だあれ?」
私が話しかけると
「マーちゃん。」
と答えた。
マーちゃんではないのに。

私の知っているマーちゃんは、いつも悲しい目をしていた。
でもその子は、大人びた鋭い目をしていた。
ばあちゃんに話すると
「幽鬼が入ったな…。おまえは余計なことは考えんでおけ。」
と言われた。

その日から、その子は当たり前のようにマーちゃんになった。
隠れんぼと鬼ごっこを嫌った。

マーちゃんはいつも黄色い長靴だった。
その家族は、まもなくどこかへ引越した。

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